2015年05月

【特集:ヤバイ医者の見分け方】「診療明細書」で医者のボッタクリを見極める方法!!

病院などの医療機関で診察料を支払う際、提示された金額を見て驚いた経験はないだろうか。患者の予想以上の金額となる理由のひとつに「管理料」や「指導料」などの加算がある。納得して医療費を払うために、患者に提示される診療報酬が決まるカラクリを解き明かす。

P30医療明細書■診察せずに2000円上乗せの可能性が――
 医師の診察を受けた際に支払う診察料。数分程度の診察に、なぜこんなに支払わなければならないのか疑問に思うこともあるだろう。
 病院経営に詳しい医療コンサルタントの森清光氏、医療分野のQMS(品質マネジメントシステム)調査員の渡邊喜二氏は「患者さんは診察後に診療明細書を必ず確認するべき」と口を揃える。診療明細書は医療機関で診察を受けると必ず発行されるが、見てもよくわからないからと、よく読まずに捨ててしまう人も少なくないだろう。
「明細書には、かかった医療費の内訳が診察内容ごとに明記されています。“基本料金”ともいえる診察料のほかに、『加算』というものが数多く存在し、この加算が患者が知らない間にプラスされ、患者の予想以上の金額になることがあるんです」(森氏)
「加算」はあらゆる診療行為に設定されている。たとえばCT検査の場合、診察する医師とは別に、検査画像の診断を専門とする医師(画像診断専門医)が読影することがある。患者と直接話をすることはないが、この診療行為についても別途料金がプラスされている。こうした加算はきちんと専門医を配置しているからこそで、信頼できる病院といえるが、なかには次のようなケースもある。
「よく目にする加算で代表的なのが『特定疾患療養管理料』です。金額は医療機関の規模によって異なり200床未満の病院で870円、診療所では2250円で、月2回まで算定され、200床以上の病院では算定できません。この加算は糖尿病や高血圧症など特定の疾患をもつ患者に対し、症状を改善するために医師が食事量や運動量などについての指導を行い、その内容をカルテに記載した場合に算定できるとなっています。にもかかわらず、実際は一言、二言でのアドバイスで加算されてしまうケースも多くあります」(森氏)
 症状改善のための指導内容を患者に丁寧に説明した上で注意点をまとめた紙などを渡してくれるのであれば加算も納得できるが、糖尿病などの患者が薬をもらうために再診に訪れるごとに、大した管理・指導も行わず、再診料に加えて管理料が「加算」された金額を払っていることもあるのだ。
 そうした行為が横行していることも考えられるため、渡邉氏は医療機関を審査する際にこの「特定疾患療養管理料」の加算状況を必ずチェックしているそうで、極端な例では、カルテに指導内容の記載がなくても対象となる疾患の患者であれば受付で自動的に加算されるケースも過去にはあったという。加算対象には慢性的な疾患が多く含まれており、継続的に必要以上の費用を支払っている患者は少なくないと考えられる。

■明細にないと逆に危険『感染防止対策加算』
 ただし、当然ながら加算は必要な医療を受けるためのもの。逆に、加算されていないとかえって危険なものもある。たとえば入院時のケースだ。
 通常、入院すると診療報酬に『感染防止対策加算』という加算が含まれている。感染防止対策加算には1と2があり、加算を取るためには各種条件があるが、1は専従(他の業務を兼任しない)の看護師などが配置されていることで4000円、2は専任(他の業務も兼任可能)の看護士などが配置されていることで1000円が加算される。これについての施設基準は院内に掲示されている。また、院内が清潔に保たれていることも感染防止に繫がるので観察するとよいだろう。
「つまり、もし入院先の病院でこの加算がなければ、院内感染について何も対策をしていない病院である可能性が高いといえます」(渡邊氏)

■明細の項目が不明なら質問するべき
 ほかにも、医療費を余計に支払っていると考えられるケースがある。
 たとえば外傷の場合、傷の大きさによって処置料が変わり、5冖にまでは4700円といった具合に、冀碓未悩戮く決められている。だが、「実際は縫った針の数などを元にした医師の感覚で決められている事例もある」(森氏)ため、処置料はしっかり確認するべきだろう。
 とはいえ、加算の状況は複雑で、また種類が膨大な数に上るため患者側が理解するのは難しい。これについて渡邊氏は「わからなければ質問したほうがいい」という。
 「もし受付などで質問して嫌な顔をされたら、患者としっかり向き合う意識が希薄ということ。最近はどの職種でも説明が求められることから、対応の悪い医療機関はお勧めできません」(渡邊氏)
 また、同じ診断でもかかった医療機関の規模によって金額が変わることがある。たとえば、先に述べた画像診断専門医によるX線撮影などの処置を受けた場合に「画像診断管理加算1、2」が診断料にプラスされるが、小規模な医療機関に適用される1は700円であるのに対し、総合病院など大きな医療機関に適用される2は1800円と、倍以上の開きがある。
「とりあえず総合病院」と考えるのではなく、軽傷であれば、クリニックなど小規模な医療機関を利用するほうが賢明といえる。
「事前に保険の枠の有無や支払金額を聞くことが習慣となっている欧米と違い、日本で医療を受ける場合には支払いの時まで金額がわからない」(森氏)のが実情。患者は自らの症状を勘案し、適切な医療機関を選ぶことが必要だ。



森 清光(もり・きよみつ)
医療ジャーナリスト。順天堂大学医学部附属順天堂医院勤務を経て、1991年に株式会社ジャパンコンサルタントアンドメディカルサービス入社、2005年に代表取締役社長就任。医療・福祉関連企業を中心にコンサルティング業を行っている。

渡邊 喜二(わたなべ・よしじ)
民間病院のコ・メディカル部長として、薬剤科、放射線科、検査科、医事課等の管理を行う。また医療安全管理者の経験を活かし、2004年から医療・介護専門の品質マネジメントシステム審査員として活動中。2013年より日本医療科学大学看護学科非常勤講師も務める。


(『宝島』2015年6月号より)

日本初上陸!世界最速のモータースポーツ・シリーズ「レッドブル・エアレース」がついに開催!

レッドブル1今話題急上昇中のモータースポーツ「レッドブル・エアレース」。
興奮と熱気に包まれた最速のスポーツの魅力に迫る!










「レッドブル・エアレース」は現在ただひとつの、世界規模で行われている飛行機によるレースである。世界中には数億もの視聴者とファンがいる人気急上昇中のモータースポーツだ。
 この大会が始まったのは2003年。レッドブル社の「新しい都市型のモータースポーツを」という構想から生まれたこのレースは開催とともにその迫力が話題となり、一気に世界中に広がった。年々順調にファンを集めていたが、安全面の見直しのために11年から3年間、開催を中止。昨年からようやく再始動し、ついに日本初上陸、この週末に幕張海浜公園で開催される。

■最速で空を駆け抜ける極限のスポーツ
 世界トップクラスの技術を持つ14名のパイロットたちが高さ25メートルのパイロン(エアゲート)で構成されたスラロームコースを決められた順序と飛行方法に沿って通過しタイムを競うこの競技。その魅力はなんといっても速さ。飛行機の最高速度は370キロを超えることもある。旅客機が360度の旋回をするのに2分かかるところを、レース機は10秒少々で飛ぶといえば、その速さがイメージできるだろうか。
 このような桁違いのスピードを誇るマシンに乗るパイロットには想像を絶する重力がかかる。まさに極限のスポーツだ。スピードと重力に晒されながら瞬時に的確な判断を下し、ゲートをくぐっていく様は他の競技では味わえない興奮を与えてくれる。また3次元空間で繰り広げられるアクロバティックな旋回にもF1などの他のスポーツでは味わえない魅力と迫力がある。

■唯一の日本人選手 室屋義秀に注目!
 また、注目したいのは日本人パイロット室屋義秀の存在だ。室屋選手はエアロバティック(曲技飛行)世界選手権での技術が認められ09年からレースに出場している。昨年にはハンデのある機体で戦ってきたにもかかわらず、自身最高の3位入賞を果たした。5月の日本大会では新型機をお披露目することも決まっており、今シーズンはさらなる活躍が期待されている。着々とチャンピオンへの道を歩んでいる室屋選手から今後とも目が離せない。
 日本で初のレースの開催場所は千葉県の幕張海岸。会場の設置物のすべてが組み立て式であるため、都市での開催が可能なところもレースの強みだ。また、レース以外にもスカイダイビングや航空ショーなどさまざまな演出が用意されており、レースを知らない人でも楽しめる工夫がなされている。興奮と熱気に包まれたエンターテインメント「レッドブル・エアレース」。ファン以外も楽しめるこのレースの開催により航空スポーツへの関心が一気に高まるのではないだろうか。

レッドブル2
写真上:初戦のアブダビ大会では、予選で3位、本戦6位でポイント獲得。自身初の優勝も見えてきた室屋義秀


写真下:エアゲートを通過するときは、機体を水平にしなければならない。規定に反すると即ペナルティでタイムが加算される





写真/Andreas Langreiter, Joerg Mitter, Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool
協力/田中一平(オネストワン)

(『宝島』2015年6月号より)

崎陽軒信者を試すシウマイ入り洋食、「横濱ピラフ」のこだわりを堪能! 〜鹿野 淳と歩く食の獣道 第十九膳〜

 私は無宗教なのだが、もし妄信することこそが宗教だというならば、唯一それに値するものがある。「崎陽軒」である。
 シューマイ、いやシウマイ(崎陽軒ではこう呼ぶ)だけが好きなわけではない。むしろシウマイ自体よりも崎陽軒というブランドが好きなのである。どれだけ高級な中国料理店のシウマイよりも、崎陽軒のそれは遥かに美味しいし、どうしようもなくコスパの悪い「特製シウマイ」(個700円)も、いくら味わっても中途半端な冷凍食品にしか思えない「とうふシウマイ」も、崎陽軒というだけで私は「これでいいのだ」と柏手を打ってしまう。
 そんな崎陽軒の最新ヒットが「横濱ピラフ」。「横濱チャーハン」のアレンジモデルで、駅弁としては600円と安価だが、中華料理の枠を超えた、崎陽軒初の洋食メニューである。
 中身は「洋」に徹している。横濱チャーハンではチリソース和えだったチキンがホワイトソース仕込みになっているし、何よりも画期的なのは、シウマイが入ってはいるのだが、もはやシウマイではなくなっている部分である。何と「デミグラソース和え」。目を瞑って食べれば、多くの人はミートボールかプチハンバーグと思うはずである。実際に崎陽軒シウマイの特性であるホタテの風味や強い臭気はほぼ消滅しており、よくも悪くもクセがない。よってシウマイフェチには薦められないのだが、他にもパプリカのピクルスなど、洋食であることに遮二無二こだわる姿勢はやたらめったらアツい。
 そして何よりこのピラフ自体が美味しい。パイセンであるチャーハン同様、かために炊かれたご飯の一粒一粒に油分が絡み付き、適度なパラパラ感を楽しめる。言うまでもなく、「冷たくても美味しくなかったら死刑」という崎陽軒の鬼の鉄則は死守されている。
 一般的にピラフといえば、決め手は「バター感」である。まるでポルトガル人がラッパを持ってくいだおれ太郎の恰好でやって来るような「西洋」という言葉を明確に表現する、あのバターの匂いと味わい。これがガシッと伝わってくるのである。流石、日本を代表する貿易港のある横濱の雄。東洋を超えて西洋に進軍するシウマイ軍団の勢いは止まらない。
 ちなみに私は一度、シウマイをマルゲリータパイの上に置いて焼き、食したことがある。
 ――不味かった。

崎陽軒
<写真>
奥に鎮座ましますのが、シウマイのデミグラスソース和え。もはやシウマイでなくなっても「洋食」であることにこだわり抜く亜魂洋才ぶりにリスペクト!



鹿野 淳(しかの・あつし)●雑誌『MUSICA』を発行したり、音小屋って音楽ジャーナリスト学校始めたり、@sikappeでツイートしたり、自分の名前でFacebookもやってます。

(『宝島』2015年6月号より)
月刊宝島
記事検索