2013年04月

最新マシンでパターを極める!お酒片手に遊べる“ゴルフバー”って!?〜木村和久のトレンドをゆく〜

 夜の繁華街でゴルフを楽しむなら、シミュレーションゴルフが今は主流。鳥かごの中でクラブを振り、打球をコンピューターが計測するシロモノだ。ところが、今度は傾斜つきのグリーンで、本格的なパターができる店がオープンした。ショットじゃなくパター重視という、今までにないコンセプト。ゴルフ好きとしては放っておけない。
takarajima
 その店は「バーディワークス」といって、新橋の1号店に続き、今年3月にオープンした2号店の六本木にお邪魔することにした。店に置かれていたマシンは、2畳ほどの広さで、カップが2つついていた。グリーンが自在に傾く仕掛けで、ボールが切れる方向は分かるが、どれくらい切れるかは分からない。

 早速お試しで打ってみる。まず慣れるために平面でのパターに挑戦だ。レーザーポインターがここから打てと指示する。指示する場所がアグレッシブでなかなか真っ直ぐ打てない。でも5回打って4回入った。すると、これはトップクラスの記録だと言われ、写真を貼られることに。

 機嫌が良くなり、今度は傾斜付きのグリーンで打ってみる。これは難しくなかなか入らない。けど凄く楽しいではないか。ただ打たせるだけでなく、マッチプレーやみんなで楽しめるパーティゲームなどソフトが多種に及び、充実している。

 このゲームはユーザーをいかに楽しませるかを心得ている。従来のシミュレーションゴルフは結構難しかったが、パターなら女性もできる。打ち足りない方には鳥かごもあるので、フォローは万全だ。最近マンネリ気味のシミュレーションゴルフ界に、風穴を空けてくれることを期待したい。

撮影 金子靖

「高級料亭の味」が激安で楽しめる“立ち飲み屋”!イセエビ丸ごと1尾1280円の秘密

 一流店なら1万円は下らない高級料理を、数分の一の値段で味わえると有名になった
「高級立ち飲み居酒屋」。その旗頭であるバリュークリエイトが、「俺のイタリアン」(イタリア料理)、
「俺のフレンチ」(フランス料理)に続き、市場規模の大きい和食に食指を伸ばしはじめた。

 同グループは、すでに高級和食店を数店舗運営している。低価格業態として、2011年12月には
ブランド牛にこだわった「俺の焼肉屋」、今年1月には純鶏を使った「俺のやきとり」の第1号店を、
それぞれ東京・蒲田に出店した。

 さらに、今年2月には「俺の割烹(かっぽう)」の第1号店を福岡・博多に、3月には銀座本店
(東京)を相次いでオープン、高級和食立ち飲みのチェーン展開にも乗り出した。
「目標は“高級割烹の価格破壊”。当面は都心での多店舗化を図り、ゆくゆくは
米国・ニューヨーク進出も視野に入れています」と、広報担当の徳永三貴さんは説明する。

 銀座本店は、2フロア60坪弱で約100人を収容。座席(33人分)もある2階では、ジャズの
生演奏も聴けるという。メニューは50〜60種類で、例えば、イセエビを1尾丸ごと使った「煎り出し」が、
たったの1280円で賞味できる。12人いる料理人は、例えば「菊乃井」元料理長といった逸材で、
腕前は折紙つき。ワイン約30種類、日本酒約40種類を揃え、ソムリエがサービスしてくれる。

 激安の秘密は、立ち飲みならではの坪効率の高さ。平均客単価(食事)は4000円弱、
原価率は約60%(外食は一般に約30%)だが、顧客の平均滞在時間は約2時間なので、
通常の料亭の約2倍、2回転する。それゆえ採算が取れるのだ。

 「また、高級食材を産直で買い付けるなど、独自ルートで仕入れ価格を抑えています」(徳永さん)。
高級料亭は一般庶民には敷居が高かったが、これからは、高級立ち飲みで気軽に料亭の味を
堪能できそうだ。

文/野澤正毅

料亭
看板メニューのひとつ「伊勢海老の煎り出し」

ストレスで、肉体がオヤジ化!? ヒゲ、口臭で悩むアラフォー女子急増!

■“ヒゲ”に“ハゲ” オヤジ化女子急増中!?
 「カレがキスしてくれないから理由を聞いたら、私の口臭がキツイって。
そういえば、最近自分の枕から父親臭がするのも気になってたんだよね・・・」
そう話すA子さん(37歳・メーカー営業)は、オンナなのに加齢臭!?・・・とひどく落ち込んだという。
しかも、よく聞いてみれば最近抜け毛も激しいとか。ちょっと待った。
加齢+オス化=完全にオヤジ化では!?

 ところがこれは少しも特殊な例ではないらしい。いまや身体的変化に戸惑うアラフォー女子が
急増中という。オヤジのような言動をする“オヤジギャル”が流行したのは20年以上も前のこと。
あれから時を経て、アラフォー女子は言動のみならず、体までオヤジ化し始めてしまったのだ。

 上々の視聴率でスタートした篠原涼子主演のドラマ『ラスト・シンデレラ』(フジテレビ)は、
篠原演じるアラフォー美容師のアゴに太いヒゲが生えるという衝撃のシーンから始まった。
“ドラマはすぐ強調するから”・・・なんて思っていたら大間違い。刃物や剃刀を販売する貝印が
昨年行った調査では70・6%の女性がアゴや鼻の下のヒゲを処理していると回答。草食系男子や
乙男(オトメン)(乙女的な趣味を持つ男子)など、男性の物腰がどんどん柔らかくなっていく一方で、
なぜ女性の体はオヤジ化してきているのだろうか。

 「現代は女性にとってストレスが多い社会。会社では男性と同等に働き、同時に家庭では家事や
子育てに追われる。親戚やママ友、ご近所とのつき合いにも気を使わなければならないなど、
女性がさらされるストレスは本当に多様。体のオヤジ化に悩んで受診される方はみなさん共通して、
過度なストレスを抱えています」

 と話すのは、女性のトータルエイジングケアを行う、成城松村クリニック院長の松村圭子先生だ。
「クリニックを訪れる患者さんはここ数年で顕著に増えています。ただそれは症状を自覚したり、
周囲から体や言動の変化を指摘されたりして来院される方々。自分では気がついていないだけで、
実はオヤジ化している潜在層はもっと多いと思いますよ」

 自覚症状で多いのは、ドラマでも描かれていた男性のような太いヒゲのほか、ひどい抜け毛で
額が広くなったり全体に髪が薄くなる。そのほか口臭や体臭がきつくなる、体毛、特にヘソの下、
いわゆる“ギャランドゥ”が濃くなるなど、考えるだけでも恐ろしい症状ばかりだ。ひどい場合、
月経が止まる人もいるという。体臭や口臭の変化は、身近な人から指摘されるケースもある。
自分で臭いを感じる頃には、周囲はすでに気づいているかもしれないから、特に注意が必要だ。

■専業主婦や肉食女子にもオヤジ化の可能性はある
 男性と同等に働いている女性の中には、体はもちろん振る舞いがオヤジ化している人も
目立つ。松村先生によると、これも男性ホルモンの影響だという。

 「もちろん本人の性格によってもともと女性らしいか否かはありますが、言動が以前と比べて
極端に大雑把になってきた場合は、環境というより、ホルモンバランスの影響が大きいでしょう。
女性ホルモンが減少すると肌や髪の毛がボロボロになりますが、それを気にしなくなってしまうのも
また、男性ホルモンが活発化しているためといえます」

 男性社会でバリバリ働いているわけではない女性なら、自分には関係ないと思うかもしれない。
しかし、ストレスの具体的な内容まで脳は区別しないので、働いている女性に限った話ではない
という。例えば子育て中の専業主婦でも、ママ友や嫁姑問題などで過剰なストレスにさらされると、
自律神経やホルモンバランスが乱れてオヤジ化する可能性は十分にあるから要注意だ。
「うちのママはおヒゲが生えてるよ」なんて子どもに言われる事態もあり得るわけである。

 また、男性ホルモンが優位になると性欲が増してくるので、オヤジ化と同時にムラムラし始めた
という女性も多い。そもそも女性ホルモンが減り始めるアラフォー女子はそれまでより性欲が
増して、思春期の男子と変わらないくらい旺盛といわれている。

 「仕事のストレスは多いけど、定期的にセックスしているから、オヤジ化とは無縁ね」
と思う人もいるかもしれないが、
「性行為そのものが直接女性ホルモンを増やすわけではありません。心が満たされる充実した
セックスなら自律神経やホルモンバランスが整いますが、性欲を満たすためだけの相手と
体だけの関係を持っても、逆にストレスになってしまいます」(松村先生)

 いつまでもモテたいという気持ちを持って身だしなみや振る舞いに気を使うことは良いこと
だが、モテたいという焦りがストレスになったり、愛を感じないむなしいセックスを続けていると、
オヤジ化は悪化してしまうという。オヤジ化女子は奥深い問題なのだ。

■生活習慣の改善が一番の治療法
 では、オヤジ化してしまった体は、もう女性には戻れないのか。
「生活習慣を改善するだけでも体は元に戻ります。ヒゲも、産毛に戻りますから安心してください」
と松村先生は言う。

 ホルモンバランスを整えるためにピルを使った治療や、血流を良くする漢方治療もあるが、
まずは生活習慣を見直すことが肝心。質の良い睡眠やバランスの良い食事を規則正しくとること、
必要以上にテレビやパソコン、携帯電話を使用せずアナログな時間を持つこと、ゆっくりと
バスタブに漬かること、朝はバナナ1本でもいいので必ず食べること・・・など、ひと昔前のような
“普通の生活”が、ストレス解消の基本なのだ。

 さらに、「寝る時はパジャマを着ましょう。ジャージやスウェットではダメ。寝返りや血流を
邪魔しない格好が快適な睡眠を促しますよ。それから休日の寝だめも良くありません。
日曜の夕方にブルーな気持ちになるのは、明日から仕事だからだけではなく、実は軽い
時差ボケを起こしているからなんです。休日でもせいぜい1時間長く寝る程度が限度」
と松村先生は話す。

 男性から「かわいいね」「キレイだね」と声をかけてもらうのは、直接的な効果はないが、
気分が和らいだり、身だしなみを整えたりするきっかけになるのなら、言われないよりは
ずっと良いそうだ。治療をすれば最低でも3カ月程度でヒゲが産毛に戻り、抜け毛も減って、
振る舞いも変わってくるという。

 「もともとサバサバした性格の人が突然しおらしくなるわけではありませんけどね(笑)。
自律神経やホルモンバランスが整えば、体も心も元の状態に戻ります」(松村先生)
忙しくてクリニックに行く時間がない、規則正しくなんて過ごせないなどと言っている場合ではない。
思いあたる人は、まずは生活を見直さないと、明日の朝には黒々としたヒゲを発見してしまうかも
しれない。

取材・文/阿部彩子、オフィス三銃士

オヤジ化
<オヤジ化を食い止める改善リスト>

焼きあなご、お米、味噌がもらえる!楽しく納める「ふるさと納税」とは?

 2008年の税制改正によってスタートした「ふるさと納税」の注目度が高まっている。
ふるさと納税の最大の特徴は、「取られる」という印象の強かった税金を「自分で選んで納める」
という一人ひとりの自発性に基づいて各自治体に渡していく点にある。「納税」という言葉が
使われるが、正確にいうと「自治体に寄付したお金の一部を、本来納めるべき税金から差し引いて
もらう」ということ。だから、寄付した人は確定申告をして所得税の還付や住民税の割引を受ける。

 それにしても各自治体のふるさと納税に対する取り組みはユニークだ。栃木県那須塩原市では
納税してくれた人に「ふるさと市民カード」を発行し、市の観光施設を市民と同じ料金で利用できる
ほか、提携した市内の飲食店、商店、宿泊施設で割引やプレゼントなどの優待が受けられる
サービスを提供している。同市への納税実績は、スタート時の08年が128万円だったのに対して、
11年度は232万円に伸びているそうだ。

 こうした各自治体の取り組みを紹介しようとNPO法人・支援全国地域活性化協議会が
立ち上げたサイトが「ふたくす」だ。サイトを開くと、1万円以上納税した人に地元名産の
「焼きあなご2串セット」をプレゼントする兵庫県高砂市などが紹介されている。

 理事長の吉戸勝さんは「毎月5000〜6000のページビューがあります。確かにプレゼントも
魅力の一つだと思います。それと同時に、自分で納税先を選択することによって税金の使い道に
目を配ることの大切さに気づき、納税者意識が高まることもふるさと納税の重要な役割だと
考えています」と語る。あなたも出身地や気になる自治体に一度納税してみては。

文/伊藤博之

ふるさと納税
<ユニークなふるさと納税の御礼>

いま見直されるニッポンの医療!何でも診る「家庭医」とは?

 小さい頃からお世話になっていて、何かあったらまずここで診てもらう。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に登場するような町医者の行う家庭医療が、今、見直されつつある。
この家庭医を地域の医療再生の柱として採り入れている病院があると聞き、九州に飛んだ。

■どんな健康問題も「専門外」と言わない
 普段、我々は腹痛なら内科や消化器科、膝や腰などの問題なら整形外科というように、
それぞれの診療科で治療することが多い。その領域を専門的に学んだ医師がいるからだ。
この専門医の対極ともいえる存在が、家庭医だ。福岡市と北九州市の間にある飯塚市。
その近郊で、1万数千人の住民の健康を支えているのが、頴田(かいた)病院だ。
現在、9名の家庭医が診察にあたっている。

 「我々が実践している家庭医のモデルは、古き良き時代の町医者です。赤ちゃん、お母さん、
お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん関係なく、どんな健康問題も『専門外』と言わずに診る。
外来だけでなく、呼ばれれば往診もします」こう話すのは、家庭医療センター長の大杉泰弘医師。
聞くと、午前中の往診から帰ってきたばかりだという。

 「日常では、簡単な外科治療や生活習慣病薬の処方といった内科的な診療はもちろん、
家族計画や妊婦の健康相談、乳児健診、予防接種、介護保険の申請、看取りなどもする。
『お産以外は全部、診療範囲』ですね」そんな大杉医師が重要視するのは、「患者個人だけでなく、
家庭にも重点を置く医療の提供」だ。

 例えば、家に戻りたいという患者さんには、家族や職場、地域の人たち、看護師や
介護士といった専門職の協力を得ながら、訪問診療や訪問看護ができる環境を整える。
まさに名前通り、“家庭の”医療だ。
「病気の中には、症状の原因がある臓器だけでなく、背景にある問題を解決しなければならない
ケースも多い。我々は患者さんに起こった健康問題を、家族単位で捉(とら)え、診ていくのです」

 ところで、家庭医といえば「かかりつけ」の開業医の存在を頭に思い浮かべる人も多いだろう。
実際、開業医が家庭医としての仕事も担うケースも多いが、課題がないわけではない。
それについて大杉医師は「勤務医だった専門医が開業しているため」と指摘する。

 「昔と違って、今の開業医のほとんどは、もともと内科、整形外科、脳外科などのように、
何かしらの専門を持ち、それを活かした診療を行っています。家庭医として専門領域以外の
ことまで診るために、専門外の領域を努力と経験でカバーしてきたのです」

 家庭医に求められるのは、新生児から老年期まで、男女問わず診ることができる知識、
また初期の病気や症状を見極めて治療し、あるいは根拠を持って専門医に紹介できる能力だ。
もちろん、内科や外科に限らず、皮膚科、整形外科、婦人科 眼科、耳鼻咽いん喉こう科など、
さまざまな診療科にも精通していなければならない。
「地域の人たちが安心して暮らすことができる。そのための医療を専門とするのが家庭医なのです」

■欧米ではすでに家庭医が地域を診る
 一方、患者側からみた場合、何でも診てくれる医師というのは、非常にありがたい。「どこで
診てもらったらいいか分からない症状」でも受診先に迷うことがないし、自分の置かれた環境を
加味した健康アドバイスももらえる。健康維持という観点からも、家庭医の存在は不可欠だろう。

 大杉医師によると、現時点では、家庭医を専門とする医師は多くないという。しかし、光明が
見えていないわけではない。厚生労働省が2017年に「総合診療医(総合医)」という専門医の
カテゴリーを設けることを予定しているからだ。近い将来、家庭医は現在ある18の専門医
(内科医、外科医、眼科医、小児科医など)に続く、19番目の専門医となる。

 「アメリカやイギリスをはじめとする欧米では、すでに家庭医が存在し、地域医療、家庭医療を
担っています。今後、日本でも家庭医が地域のゲートキーパー(地域の健康問題に対し適切な
対処を行い、専門の機関へつなぐ役割を果たす人)的な存在になると考えています」(大杉医師)

 50年以上の歴史があるアメリカでは、各家庭、あるいは個人にファミリードクター(家庭医)
がいて、健康上の問題が起こったら、まずそこで診てもらうのが一般的だ。その上で必要に
応じて専門医を紹介してもらう。医療システムが異なるので一概には比較できないが、今後、
わが国に家庭医が根付けば、医師不足問題や過疎地の医療のあり方が変わるかもしれない。

 そもそも、こうした家庭医についての議論は、以前からあった。誕生が大幅に遅れたのは、
日本の医療システムや社会が家庭医を望まなかったところにある。大杉医師は言う。
「例えば、わが国では一般の医師より専門医に診てもらいたいと思う患者さんが多い。
カレーも出すそば屋のそばより、そばしか出さないそば屋のほうが美味(おい)しく感じる、
というのと同じです。そういう土壌が家庭医を育ちにくくさせていたのは、否めません」

 医学の発達で検査や治療法は進化し、医療が細分化された今、専門のみを得意とする
開業医ではなく、ゲートキーパーの役割を担う家庭医が必要とされるのは言うまでもない。
家庭医が「病気ではなく人を診る全人的な医療」を最新の知見で行う新しいタイプの町医者に
なることを期待したい。

取材・文・写真/伊藤隼也  取材協力/山内リカ  協力/頴田病院 家庭医療センター

家庭医
<超高齢化を迎えた日本。「これから家庭医の役割は大きくなる」と大杉医師は話す>
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