2013年02月

「本誌スタッフvs警察ガチンコバトル」シリーズ 〃欧譴襪箸笋衒題!?警察官の本性

■群れるとやり放題。それが警察官の本性だ
 警察官に指摘された交通違反容疑を認めようとせず、警察官が身分証明をみせないなら免許証も
提示したくないとこだわった本紙記者Tは、自ら進んで警察署への任意出頭を選んだ。だが、本署の
入り口前で待ちかまえていたのは4人の警察官による制圧行為。これまでのやり取りを録音している
ことを伝え、その場を去ろうとしたところ、足払いをかけられ転倒した。Tの両手には手錠が食い込み、
警察官たちは叫んだ。「午後○時被疑者逮捕!」

 それから3カ月。逮捕時の警察官による暴行で左脚を粉砕骨折、さらに頸骨骨折も判明し全身麻酔
6時間に及ぶ手術を経て、Tはようやく松葉杖で動けるようになったところである。警察には、内部の
不祥事を組織ぐるみで隠そうとする体質が染みこんでいる。逮捕時の状況と、その後の警察の対応に
釈然としないTは、幾度も担当の警察官に説明を求めたが結局はなしのつぶて。進退窮まって、警察
との折衝に実績のある弁護士を通じ正式の問い合わせを出したのだった。

警察




<警察からの通知書>

■法律は専門外の警察。公式文書は無知な作文
 写真の通知書という形で回答があったのは、問い合わせから2カ月を経過する直前。とりつく島もない
完全否認という内容だったが、警察署長の公印が押された書面によって新たにさまざまな問題が明らか
になった。

(以下、写真の通知書の番号に対応)
1.任意出頭先の本署正面口で逮捕されたのだが、道路交通法容疑での逮捕は現場以外では
認められていない。つまり、これは令状なしの違法逮捕だったのだ。
2.違反事実から3カ月も過ぎた書類送検は、逮捕時に警察が正規手続きを怠り、必要書類などが
不足して送検できなかった証明だった。
3.4.制圧行為とは暴行のいい換え。だが戦争で敵を殺戮するのが正義と同様、法律に認められた
行為には一点の問題もないというのが警察の立場。ただし逮捕は現場でなければならないという点は
無視したままだ。
5.逮捕に際して証拠品として正式に押収されたままの自動車は“預かった”といい換えられた。

いい繕うほどにボロがでてくる警察の見解。
さて、法律違反を続ける自称正義の味方たちとの今後の展開は?(続く)

「食べるお茶」で健康に!次のブームは「切り干し大根茶」!?

 切り干し大根(西日本では千切り大根)をご存じない方はいないだろう。大根を千切りし、天日に
干すことで栄養を凝縮させたもの。その切り干し大根をお茶にしたアイデア商品が登場する。
漢方・健康食品メーカーの(株)シンギーが「食べるお茶」シリーズ第1弾として3月16日に発売する
「切干し大根茶」だ。

 切り干し大根の栄養価は高く、特に食物繊維、カルシウム、鉄分、ビタミンB1、ビタミンB2が豊富。
外食が多く、脂肪を過剰摂取しがちな現代人の救世主となり得る快便の友だが、水でもどすため
少し調理に手間がかかるのと、煮物を作ると栄養素が流れ出てしまい、かといって煮汁を飲むのは
塩分や糖分の関係でなかなか難しいのが問題。これをお茶にすることでクリアした。

 実際、切り干し大根にお湯を注いで飲む人は多い。それでもおいしいのだが、焙煎することでさらに
おいしく飲めるように工夫したわけだ。ただ、切り干し大根は糖分を多く含むため、通常の焙煎だと
焦げついて苦味が出てしまう。試行錯誤の末にベストな時間と温度を発見、開発にこぎつけた。

 原材料は天日干しした大根だけ。だからこそ品質には留意し、徳島県・吉野川沿いの農場で
土壌管理と低農薬にこだわって栽培。添加物フリー、カフェインフリーなので、就寝前にも飲め、子供
にも安心。パックを破ってごはんにかけて食べることもできる。飲んでよし、食べてよしの優れものだ。

切り干し
<ティーパック30個入りで税込1980円。>

文/高岡洋詞

負債約174億9300万円!あの「日本直販」も・・・。倒産の深層!!

■テレビでおなじみの「日本直販」ブランド
 創業当初は通信教育業者だったが、法人化と同時に通信販売事業に参入。当社の知名度を
飛躍的に向上させたのは「日本直販」ブランドで昼夜に放送されるテレビショッピングだった。業界の
草分け的存在で、債権者集会で副社長が「日本直販ブランドの知名度は95%」と語るほどブランド
浸透率は高い。数々のヒット商品を生み、1992年4月には一等地に13階建ての本社ビルを建設、
95年9月期には売上高約525億円を計上していた。

 90年代後半に入り、インターネットの普及に伴って消費者の購買スタイルが変化したことで、
倒産直前の2011年9月期の売上はピーク時の半分にも満たない約249億円まで低下。昨年5月、
取引金融機関にファクスでリスケ(債務返済の繰り延べ)を要請する書類が送られてきて、資金繰り
悪化が明るみに出た。リスケ要請の際は経営陣が経営実態の分かる資料を携えて自らの足で
廻ることが通例。当社の場合、ファクスで書類が流れてきただけで、詳細な資料を求める金融機関
には数枚の資料を本社まで取りに来させていたが、この一連の行動が金融機関には誠意のなさと
映ってしまった。

■長年の粉飾が発覚し債務超過に転落
 7月、バンクミーティングで資産査定の途中経過が公表されたが、出てきた数字は債務超過額
約90億円という予想外のものだった。本社ビルの含み損60億円内外も含まれていたが、それを
勘案しても11年9月期の決算では約70億円あった純資産が約30億円の債務超過に転落。実に
約100億円の資産が目減りしていた。

 経営陣は在庫の架空計上や売掛金の水増し計上などによる粉飾決算を行っていたことを認めたが、
いつから始めたのかは定かでないと回答。取引先で信用不安が囁かれ始め、事業環境は悪化、
基幹事業のテレビショッピングも赤字を強いられていた。スポンサーによる再建を模索するも具体的な
企業名は明かされず、信用回復に至る材料は見出せないでいた。

■民事再生申請で経営責任を追及
 スポンサー選定の結果が出ないまま売上減少に歯止めがかからず、取引条件の変更に応じざるを
得なくなり、資金繰りはさらに悪化。11月末日までの約16億円の支払いが不可能になり、ついに
11月9日、民事再生法の適用を申請した。

 申立書によると負債総額は約174億9300万円、債務超過額は約106億円まで膨張。債権者集会
では取引銀行から経営陣の個人保証履行や特別背任の疑いについての質問が出るなど、粉飾決算の
責任を問う姿勢が明らかとなった。日本直販ブランドはスポンサーに譲渡されるが、長く粉飾決算に
手を染めてきた当社が今後、債権者に対してどのような誠意を見せられるか、注目が集まっている。

熱すぎる風呂は命取りになる!?正しい入浴法とは?【連載:第6回 その「健康常識」は間違っている!】

 寒い時期は、熱い風呂に入りたくなるのが人情というもの。家族や友だちと温泉に出かけるという人も
多いだろう。だが、「熱すぎる風呂は、時に命取りになる」と警鐘を鳴らす専門家がいる。入浴にひそむ
リスクについて話を聞いた。

 「日本は他国に比べ、溺死者数が多い」という事実をご存じだろうか。WHOの死因統計によると、
日本の高齢者(65歳以上)の溺死者数は4000人超、45〜64歳のグループも1000人に迫る勢いだ
(2006年調べ)。

 この場合「溺死」といっても、多いのは「家庭内溺死」、つまり入浴関連事故がほとんどだと言われて
いる。東京都での調査(東京救急協会2001年3月)によると、入浴関連事故は冬季に多く、12〜2月に
年間の約半数が発生している。また、全国の入浴中の急死者数は、年間約1万4000人と推計されて
いる。

 急死の原因について、埼玉医科大学倉林均教授は「その多くが脳と心臓の急性疾患」だと指摘、
また「入浴関連事故が日本の文化と切り離せない」と言う。「『温泉』という文化に象徴されるように、
熱いお湯に入ることが体によい、という風潮が日本にはあります。たとえば、温泉に行ってお湯が
ぬるいとたいていの人はクレームをつけることでしょう。しかし入浴は日本固有の豊かで美しい文化
である反面、医学的な見地から見ると、毒を含むということが言えるのです」

■血液のドロドロ化と血圧の乱高下が命取り
 真冬ともなると、温め効果を期待して、熱いお湯に入る人が多いだろう。しかし倉林氏は「熱すぎる
お湯は血管に大きな負担を与える」と言い、その原因を3点挙げる。

 「湯温が高過ぎる場合、血管内皮の細胞の機能が障害を受けます。すると血栓を溶かす物質が
出にくくなり、血液が固まりやすくなってしまいます。2つ目は、温度が高いところでは血小板の働きが
活性化して凝集しやすくなります。3つ目は、入浴には利尿効果があり、汗をかいたりもして、血液が
濃縮され血液の粘度が上がってしまいます。この3つの理由で、脳と心臓のトラブルを引き起こすの
です」

 倉林氏によると、湯温の高さだけでなく、冬場ならではの「温度差」も、脳や心臓の急性疾患の要因
だという。「冬場は、室温10℃以下の浴室から42 ℃のお湯に入るというケースもあるでしょう。その
温度差は、想像以上に身体に影響を与えています。自覚症状はないでしょうが、血圧が激しく変化する
わけです。血圧の急激な乱高下は血管に多大な負担を強いています。たとえば動脈硬化などで血管が
弱くなったり、細くなったり、蛇行している人の場合は、一気に血管が破けたり、逆に詰まってしまう
危険性があります。血管が詰まると脳梗塞、破れると脳出血というわけです。

 もちろん、高血圧や低血圧など、血圧異常を抱える方、コレステロールや尿酸値やBMI値が高い方も
同様のリスクがあります」温度差の乱高下が、リスクの後押しをすると言うわけだ。では、何度以下の
お湯なら安全なのか。その基準値について、倉林氏は「42℃」と言う。

 「ある実験で、47℃以上は完全に悪影響があるという結果が出ています。もっとも47℃という熱湯を
好む人は、なかなかいないでしょう。だいたい42℃を目安にしてほしいとお伝えしています。大切な
ことは、1〜2℃の細かな数値を気にすることではなく、脱衣所や浴室を暖房で温め、冷え切った体を
少しでも温めてから入浴することです」

■家庭での入浴より無理な温泉入浴はリスクが高い
 倉林氏は、冬の温泉地での事故の多さも指摘する。その理由は「よくない原因が複合するから」だと
いう。「バスや電車で温泉地に移動するだけでも、人体には実は負荷がかかっています。血液粘度が
少し上がるというデータもあるほどです。また、温泉地では1日に数度の入浴や、飲酒してから入ると
いうこともあるでしょう。これがまたよくありません。お酒には利尿効果があり、血管が拡張して血圧が
低くなります。まさに、入浴の効果と同じ。効果が倍増しすぎて、かえって悪い影響が出る可能性が
高いです」

 温泉の場合、成分によって保温効果が高くなることもある。「その場合、より血管が拡張して血圧が
下がります。たとえば硫化水素泉や炭酸泉は、より血管拡張作用が強いものです。もちろん適度な
血管拡張はよいことであり、高血圧の人は血圧が下がって好ましいのですが、繰り返し入浴したり、
長湯をすると必要以上に血圧が下がり、頭に行くべき血が減り、頭の血流が滞る。すると血液が固まり
やすくなってしまいます。温泉は本来健康的なものですが、入浴法を誤ると、命にかかわる恐れが
あります。温泉よりも入浴法に問題があります」

■突然死が冬に増える理由
 最後に、倉林氏は「冬」という季節の特殊性についても触れた。「冬場はいろんな病気が起きやすい
シーズン。ただでさえ血管が収縮して、血圧が普段より高めになっています。だからこそ、血管を広げる
効果のある入浴が健康によいわけなのですが、何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。体への負荷に
なっては本末転倒です。また、温度による人体への効用は42℃で頭打ち、というのが医学界の定説
です。医学的な効用の上乗せ効果は全くなく、副作用が増えるばかり。脳卒中や心筋梗塞リスクが
高まると覚えておいてください」

風呂

<国別にみた溺死者数>

取材・文/山守麻衣

「被害届」はもみ消されている!?警察の検挙率ノルマの裏側

 「警察官の不祥事」が後を絶たない。治安を守る警察の質が落ちているのだろうか?元神奈川県警の
大規模警察署で退職した50歳代の警察官から入手したタレコミ情報を元に、警察の内部事情に迫った。

 タレコミの内容は以下。「神奈川県警では、組織的に被害届をもみ消しています。署内では、
(被害届を)にぎる、とか、つぶす、と表現していました。事件の発生件数を減らし、検挙率を上げる
ためにやっていました。被害届を多く取るとペナルティがあったほどです。私が在勤した警察署は全て
やっていましたから、全署でやっていると思いますよ。地方の小さい県警察のことは分かりませんが、
大きな都道府県警察はどこでもやっていると思いますよ。

 これは、一警察官の問題ではなく組織ぐるみと言えると思います」これはいったいどういうことなのか?
元神奈川県警・部長刑事の小川泰平氏に詳しい話を聞くことにした。

【「もみ消し」ではなく「不受理」とは?】
●ズバリ聞きますが、神奈川県警では「被害届のもみ消し」が行われているのですか?
または、過去に行っていたのですか?
小川 言い訳に聞こえるかも知れませんが、「被害届のもみ消し」ではなく、被害届を受理しないように
していたのは事実です。「もみ消し」ではなく、「不受理」なんです。被害者の方から被害届を受理した
にもかかわらず、そのことを報告せず、被害届を刑事課に提出しないのであれば、「被害届のもみ消し」
にあたりますが、実際は被害届を受理していないわけです。

●被害届を受理していないから、「もみ消し」ではないと?
では、( 被害届を)「にぎる」 とか、「つぶす」 という言葉は知っていますか?
小川 ええ、もちろん知っています。被害者が被害届の提出に来たのに、被害届を受理しなかった
場合に、にぎる とか、つぶす という言葉を用いていましたね。例えば、「今、マル害(○に害の字で
被害者のこと)が置き引きのタレを出しに来たけど、にぎっておいたから」といったように使っていました。
(タレとは被害届のこと)

●小川さんは、被害届のもみ消しはやっていないが、被害届をにぎったりつぶしたり、したことがあると
いうことですか。
小川 慙愧(ざんき)に堪えませんが、現職時代に何度かそのようなことがあります。

●なぜ被害届をにぎったり、つぶしたり、する必要があるのですか? 被害届を受理するのが、
そんなに大変だったり、面倒であったりするのですか?
小川 被害届を受理するのは大変でもありませんし、面倒でもありません。逆に、被害届を提出しに
来た方を説得して(うまく話して)被害届を提出させない(受理しない)方が余程大変ですし面倒です。
私の場合は、説得するのもそれなりに上手でしたが、若い警察官は大変だったと思います。苦労して
いました。

【検挙数、検挙率、すべて数字で評価される世界】
●それなら、なぜ被害届を受理しないのですか?
小川 それはやはり、犯罪の発生件数と検挙率の関係があるからだと思います。10数年前までは、
警察は検挙率一本でしたが、現在は犯罪抑止にも検挙率同様に力を入れています。いくら、検挙率が
上がっても犯罪の発生件数が増えていたのでは評価されないのです。犯罪の発生件数を減らし、
検挙率を上げてこそ、目標を達成したとなるわけです。分母と分子の関係なんですね。
被害届の件数=犯罪の発生件数が、分母になるわけです。検挙件数は、分子です。100件の
被害届で、35件の検挙があれば、100分の35ですから、検挙率は35%になります。ここで、15件の
被害届を「にぎって」いたとします。すると分母の100が85になり、85分の35ですから、検挙率は
41%になるわけです。簡単な話、検挙の数が上がらなくても、被害発生件数を減らせば、検挙率は
大幅に上がるのてす。

●被害届を多く取るとペナルティがあるという話がありますが本当ですか?
小川 これは、ちょっと大げさな表現だと思います。被害届を数多く受理したからといって、必ずしも
ペナルティがあるわけではありません。ただ事実、2年前(2010年12月)に、神奈川県厚木警察署で
夜間当直中の事件認知件数(つまり被害届)が10件を超えたら当直員約50名全員が、非番
(当直日の翌日)勤務を夕方まで課せられ、交通違反の取り締まりや、少年補導等をやっていたと
いうのが読売新聞等に報道されました。

 当直勤務というのは、午前8時30分〜翌日8時30分までなのです。通常なら、明け番(非番)は
帰宅して、死んだように寝ているのが現実です。ですが、非番の夕方までの勤務は相当キツイですし、
時間外手当(残業手当)は全くないサービス残業だと聞いています。これを4月から12月までやっていた
というのですから、相当厳しいペナルティだとおもいます。

 そのお蔭かどうかは分かりませんが、当時厚木署はその年(2010年)は前年比約マイナス770件
(約20%)程度事件の認知件数(被害届)が減少していました。2010年神奈川県下各警察署の認知
件数の減少は約5%でしたので、厚木警察署の20%減というのは異常な数字だと思いました。私は、
厚木署で見ていたわけではありませんので、推測でしか話せませんが、被害件数減少の中には、
いわゆる、「にぎり」「つぶし」が含まれていたのではないかと思います。

【窃盗事件なのに捜査ができない「万引き」】
●このようなペナルティがあったから、被害届を受理しない「もみ消し」紛いのようなことを
していたのですね。
小川 もちろん、厳しいペナルティ逃れのために被害届を受理しなかったというようなこともあると
思います。ですが、他にも理由はあります。被害届を提出されれば捜査の端緒となり、被害者からの
事情聴取、参考人、目撃者等からの事情聴取等々捜査を実施し、犯人を逮捕(検挙)するわけですが、
中には捜査自体が全くできないものも少なくはないのです。

 例えば、万引きです。大型スーパーや、量販店等では、月末の棚卸しの際に売却履歴がないのに
品物がないものを、万引きとして被害届を提出してくるところもありました。発生日時が、○月1日
午前10時00分〜○月30日午後6時00分までの間、といった感じで期間が1か月間もあるのです。
その理由は、保険請求のためだそうです。盗まれたと被害届を出しておけば、保険金で補える
システムになっているわけです。大型スーパー等は価格競争が激しく、人員削減に徹していますから
店員や従業員の数も少なく、店舗全体に目が行き届かないのが現実なのです。有効な防犯手段と
しては、制服の警察官をパトロールさせるのが一番ですが、店側から制服では店内に来ないでくれ、
営業妨害だと拒まれます。

 スーパーの万引きのために、私服の刑事を張り込ませるほど警察も暇ではありません。結局は、
パトロールすることも出来ず、店側の防犯に任せるしかないのです。万引きといえども、立派な
窃盗罪で、検挙率でいう、分母になるわけです。通常万引きと言えば、現行犯ですから、発生=検挙と
なるわけですが、保険請求のためだけに提出された万引きの被害届の多くは時効をむかえる7年間、
未検挙となる可能性が非常に高いわけです。万引きの品物で多いのは、衣類、靴、メガネのフレーム、
化粧品、等々で電化製品のように製造番号があるものではなく、盗品としての手配もできないもの
ばかりなのです。

 他には、電車の中で、肩が当たったとかで被害届を出しに来る人もいます。相手の人相着衣も
分からない。全く手がかりのない状態で、捜査のしようもないようなものも多いのです。その他には、
スリに遭った、と来ますが、どう考えてもスリではなく落としたのだと思われるものも多いのです。
そのようなものは、被害届ではなく遺失物届に代えて受理したりしているのが現状だと思います。
なので、傷害事件の被害届を受理しないとか、空き巣事件の被害届を受理しないというのでは
ないのです。

【全国どこの警察も同じようにやっている】
●小川さん自身、退職した今の考えでいいのですが、やはり、検挙率を上げるためには被害届の
不受理や被害届のもみ消しも、やむなしとお考えですか?
小川 YESかNOで答えるなら、NOです。ただ警察は何だかんだと言っても、最後は数字なんです
よね。毎年警察は、事件の発生件数、検挙件数、検挙率等々を発表しています。また、どの都道府県
警察でも前年と比較し、前年比+○○%と目標を設定します。

●ノルマですか?
小川 警察は、努力目標とか、目標数値、と言っていますが、簡単に申し上げるとノルマと同様だと
思います。この、数字での管理が続く限り、前年と比較する体制が続く限り、被害届を制約なしに
すべて受理していると、えらい数字になると思いますよ。ですが、どこかで一旦リセットして、全体の
検挙率にこだわらなければいいと思います。全体の検挙率が下がっても、凶悪事件の検挙率、
性犯罪の検挙率、窃盗でも空き巣や忍び込み、事務所荒らし等、侵入盗の検挙率、といったように、
全国民に理解して頂けるように発表をすれば、全体の検挙率が下がったとしても、理解は得られると
思いますし、国民のみなさんもそれを望んでいるのではないかと思います。もちろん、現場の警察官も
それを望んでいるはずです。

 警察官の大半は、数字のために仕事をしているのではなく、凶悪犯人や、大泥棒を捕まえたくて
ウズウズしているのです。数字のために、自転車ドロや万引きを捕まえたい等と思っている警察官は
1人もいません。ですから、ここ近年は検挙率が向上しているのです。 ですが、人々が感覚的・
主観的に感じている「体感治安」は悪くなっているというのが事実だと思います。体感治安の悪さは、
毎日のように報道されている警察の不祥事も原因の1つだと考えます。

【もともと警察は、「あたたかい職場」だった】
●なぜ、あんなに警察の不祥事が多いのですか?
小川 非常に難しい質問ですね。先日、お正月の対談番組で、作家の伊集院静氏とビートたけし氏の
話の中で、『最近の警察はどうなっているのか?』という話になり「今の警察が特に悪いわけではなく、
昔と同じだよ、ただ今は悪いことをしたらすぐに発表して、書かれるからね」 と言っていたがまさに
その通りだと思う。私自身も、30年前や20数年前と今を比べて、現在が多いとは感じてはいません。
もちろん、他の都道府県警察も同様であろうと思っている。

 神奈川県内でも他の警察のことは分からないことが多いが、県下各署に同期生や同僚先輩後輩が
いるので、そのような話は人づてに耳に入る。例えば、○○署の○○は酒飲んで物件事故起こして
辞めたらしいよ。とか、酔っ払って一般人と喧嘩してぶん殴って辞めさせられたらしいよ、等々よく
聞いたものです。ただ昔は今のように、厳しく厳格に逮捕したり、事件化されなかったことが多かった
ように思います。

●つまり、事件をもみ消していたと・・・
小川 10数年前にあった、隠ぺいですよね。それまでは、確かに事件化されず、第二の人生のために、
円満に退職していった者が多かったと思います。つまり面倒をみてもらって退職していったのです。
そのような光景を実際に見ているから、廻りの者も仕事を寝ないでやったのだと思います。ある意味、
温かい職場だと思っていました。ですが、最近はそれも感じられず、数字にこだわるサラリーマン化
してきているように感じます。それと、警察官になりたくて警察官になった者が多いとは思いますが、
最近の若い者の中には、公務員になりたくて警察官になった者も多くいるのも現実です。私が警察官を
拝命した30数年前は全員が警察官になりたくて正義感を強く抱いて警察官になっていました。
そのあたりも違うのかな〜と感じています。

警察

<相次ぐ不祥事の舞台となった神奈川県警の逗子署>
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