2012年10月

中日の次期監督争い 「山崎VS.立浪」の“黒幕”

 ペナントレースでは巨人に独走を許したA級戦犯の中日ドラゴンズ。今年7月には投手起用を巡って
70歳の高木守道監督と73歳の権藤博投手コーチの“143歳バトル”が勃発して話題になったが、
それ以上に深刻な問題があるという。

監督

“白井オーナー派”山武司と“佐藤代表派”立浪和義氏

 高木監督は自身でも明言しているように任期は2年限定。次代へのつなぎでしかなく誰と揉めた
ところで支障は少ない。それよりも問題は高木の後なんです」(地元テレビ局記者)もともと睫擇亮,
“立浪和義監督”というのが球団としての青写真だったが、そこに狂いが生じた。今季東北楽天から
古巣復帰となった山武司が対抗馬に浮上してきたからだ。

 中日一筋で通した立浪と、「いるとチームの雰囲気が悪くなる」(当時監督の山田久志談)とトレード
放出された山では勝負にならなそうだが、地元・名古屋での評価はそうでもない。「山は楽天に
移籍した後もオフになると名古屋で少年野球大会を主催したり、山本昌と共同でラジコン大会を
開いたりしています。愛知県生まれで愛工大名電高から中日入りという根っからの地元選手でもあり、
ファンや後援者は多いのです」(同前)

■白井球団オーナーの任期延長が引き金
 一方の立浪も長年の球団への功績から山以上にファン、後援者は多い。しかしそんな立浪監督
就任を阻むのが、この6月の株主総会で中日新聞会長職の2年任期延長が決まった白井文吾球団
オーナーの存在だ。

 「落合の前に候補に挙がっていた野村克也監督案、巨人を放出された際に実現寸前までいった
清原和博獲得案などに立浪は選手を代表する形でことごとく拒否反応を示してきた。いちいちその
対応をした白井オーナーからすればそんな立浪のことがおもしろくない」(球団関係者)

 そもそも立浪監督案は、昨年就任した佐藤良平球団代表が進めたもの。「昨年、落合博満監督解任を
断行したのも佐藤代表。白井オーナーが今年限りで勇退するという話を受けて、白井色一掃の考えから
行ったことでした」(同前)

 球団の親会社である中日新聞はもともと2つの地元紙が合併してできた会社で、それぞれの派閥が
いまも色濃く残っている。そのため球団オーナーを兼任する本社会長は両派閥から交代で選ばれる
のが慣例で、その去就に伴い球団でも監督・コーチには各派閥“お気に入りOB”が選ばれてきた。
白井オーナーの肝入りで誕生した落合政権を別派閥の佐藤代表が取りつぶすのはこれまでの
球団慣行から当然の行いであった。しかし白井留任となったことで話がややこしくなる。

 「そもそも山復帰は脱・落合色の一環として佐藤代表派の進めたことですが、山にしてみれば
自力で地元人気を保ってきたという自負もある。白井オーナーが後ろ盾になってくれるなら大歓迎
でしょう」(同前)

 早ければ今オフにも、立浪・山を旗頭にした派閥戦争が勃発することになる。「選手でもいまだ立浪を
慕う者が多い一方で親分肌の山に感化される若手も多い。どちらが監督となっても不満分子が生じる
ことは必至です」(地元紙記者)と、チーム内までもが分裂状態となりかねない。奇(く)しくも落合氏は
監督退任後に行われた講演で「山派と立浪派の対立が心配」との発言をしている。その先見の明は、
やはりさすがと言うべきか。

1回161円!?超格安で学ぶ、新しい英会話レッスン!

 楽天、ファーストリテイリングなど英語を社内公用語にする企業が続々と現れ、ビジネスパーソンの
英会話学習に対する意欲が高まっている。こうしたなか、リーズナブルな料金で高いレベルの学習が
できることで注目を集めているオンライン英会話レッスンがある。

 2010年7月からスタートした「ラングリッチ」がそれで、無料のオンライン電話・スカイプを利用して
フィリピン・セブ島の講師との間で英会話のレッスンを行う。「フィリピンは9000万人以上の人口を
抱える英語公用語国で、発音は北米の英語に近い。大卒以上が講師の採用条件で、セブには一部
事務関係を含めて450名のスタッフがいる」と最高戦略責任者の新村和大さんはいう。

 レッスンの時間は早朝5時から深夜1時まで。1回のレッスンは25分で、4日前からネット上で予約が
できる。日中忙しいビジネスマンなら、出勤前の早朝や夜自宅に帰ってからなど、自分の都合に
合わせられるのでとても便利だ。また、1日1レッスンのコースだと月額料金はわずか4980円で、
超格安であることも大きな魅力である。

 「1カ月間、毎日受けたとすると1回当たり161円。これだけ安価にできるのも、人件費の安いフィリピン
現地の講師とのレッスンだから。もともとフィリピン人の気質はフレンドリーで、上は定年退職後の方から
下は幼稚園児まで、幅広い年齢層の方々から学びやすいと評価をいただいている」と代表取締役の
大竹智也さんは話す。現在のレッスン登録者数は2万4000人だが、着実に増加傾向をたどっている。

 また、昨年8月には留学スクールの「セブ・ラングリッチカレッジ」を現地で開校した。1日8時間の
マン・ツー・マンのレッスンを受け、1人部屋での宿泊費と1日3食の食事代を含めて1カ月で
19万9800円とこちらもリーズナブル。オンライン英会話である程度自信をつけた後、ブラッシュアップで
チャレンジしてみてはどうだろう。

(文/伊藤博之)

竹島をめぐり日韓でナショナリズムが沸騰!−韓国・欧米は、この動きをどう伝えたか

■竹島で火がついた韓国大衆の反日感情
 韓国メディアはナショナリズムをむきだしにするところがある。そのボルテージはもちろん
対日関係で一番高くなる。最近、韓国大統領の竹島訪問をきっかけに一気に日韓関係が
冷え込む中で、この種の記事のオンパレードとなった。

 例えば8月22日付朝鮮日報は日本を「百年前と何ら変わらない」と決めつけた。日本は
同じ領土問題を抱えるロシアや中国の前では大人しいが、韓国には「攻撃的かつ挑発的な」
行動をとる。大統領の発言に対する国会の非難決議案は「戦時中でなければ考えられない」。
そして、銀座の五輪パレードは民族主義な動きで非常識、と脱線気味の発言まで飛び出した。

 こうしたメディアの論調から、市民の反日感情の激しさがうかがわれる。言うまでもなく
その背後には歴史的な経緯がある。日本は韓国を植民地支配し、その主権を踏みにじってきた。
こうした過去のしこりが百年そこそこで消えることはない。おまけに近年韓国は日本をライバル視
できるところまで経済力を伸ばしてきた。さらに隣国であるがゆえの対抗心が過剰な競争意識に
拍車をかけている。

 一方、尖閣諸島に加え竹島でも荒っぽい動きが起きてビックリした日本でも、韓国に対する
厳しい論調が目立った。メディアは毅然とした対応を求め、国会は非難決議を採択し、政府も
強く韓国を批判した。対韓関係はもしかすると対北朝鮮関係以上に悪化した。

■ナショナリズムカードに両国民は乗せられるか
 こうした突然の対立を欧米メディアはどう見ているか。一言で言えば、国内問題から国民の目を
逸らすためにナショナリズムカードを切ったというのが一致した見方だ。

 例えば9月8日付エコノミスト誌によれば、韓国大統領は汚職による実兄逮捕などもあって
支持率が極端に低下していた。また韓国では退任後に大統領自身や親族が政敵から徹底的に
追及されることが半ば慣例化している。2月に退任する大統領はそれを心配し、大衆受けする
行動に出て権力基盤の強化を図った。一方、我が野田首相も問責決議が通って法案成立の
見通しが立たなくなっている。いずれ解散に追い込まれる可能性がある中で、韓国への憤りが
高まる世論を背景に対決姿勢を強めざるを得なくなっている。

 同誌はこう述べた後、大きなリスクとして日本で反韓感情がさらに高まることを挙げている。
大阪市長や他の右翼政治家の中に、従軍慰安婦問題で韓国に謝罪した「河野談話」を見直す
動きがある。そうなれば対立は決定的となるだろう。他国で暴徒に国旗が燃やされるのを見れば
誰でもいい気持ちはしない。それは身近なものに対する愛着心の延長線上にある感情だ。この
感情は自然で広範なだけに利用されやすい。だからこそ政治家はこれをナショナリズムに
すり替えて自分たちの都合の良いように操ってきた。今またそれが起きようとしている。

執筆:鈴木敏昭

末期がんが消えたと話題騒然!がんに効く!?奇跡の仏キクイモとは…

■糖尿病患者のための食料だったキクイモ
 キクイモはキク科ヒマワリ属の植物で、日本には19世紀半ばに海外から持ち込まれた。9月ごろに
黄色い花をつけ、10月から11月にかけて根に芋が実り、約3000種もの品種があるといわれている。
キクイモは従来、糖尿病に効用があるとされてきた。含有するイヌリンが腸内環境を整え、血糖値を
抑制する作用があるというのだ。タマネギやゴボウなどにも多く含まれる成分だが、特に高濃度に
含まれているのがキクイモである。

 しかし、このキクイモの一種に、抗がん作用をも持ち合わせたものが発見され、治癒作用が
徐々に明らかになっているという情報を耳にした。茨城県龍ケ崎市でキクイモの生産を手がける、
金子保広氏を訪ねた。金子氏はダイオキシン等による土壌汚染を訴えてきた農場主で、約10年前
から白キクイモの生産・販売を始めた。糖尿病に効く健康食として量販店の軒先で販売活動を行う
など、地道な活動を続けてきた。

 ある時を境に、金子氏は生産品種を日本産の白キクイモからフランス原産の青・赤紫色キクイモ
(フランス名:アルティショー・ドゥ・ジェルザレム、以下仏キクイモ)に切り替えた。白キクイモは
形状上、土を除去するための洗浄に手間がかかるため、表面の凹凸が比較的少ない品種を
志向したのが、仏キクイモに切り替えた理由である。

仏キクイモ

<写真>抗がん作用があるとされる仏キクイモ「アルティショー・ドゥ・ジェルザレム」

■ステージ4患者の報告「肺がんが消えた」
 しかし、これが思わぬ結果を生むことになった。「仏キクイモを購入されたお客さんから、『糖尿病
だけでなくがんも治った』という報告が寄せられたのです。最初は私自身、事情がよくわからず驚いた
のですが、それ以降もがん患者の方から健康が回復したという報告が相次ぎました。試しにお客さん
から腫瘍(しゅよう)マーカー(がんが産出する血液中の物質の量を測定した数値)を定期的に聞いた
ところ、たしかに仏キクイモを摂取し始めて以降腫瘍マーカーが低下していたのです」(金子氏)

 糖尿病の指標である「糖化ヘモグロビン(ヘモグロビンA1c)」の数値と共に、前立腺
(ぜんりつせん)がんの腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)の数値も低下したという。
実際、「キクイモでがんが消えた」という体験者からも話を聞くことができた。

 東京都荒川区に住む谷幸恵さん(82歳)は7年前の05年9月、がんが肺内で転移した結果、計7つ
の腫瘍ができ、肺がんの進行度は最高レベルの「ステージ4」だと診断された。いわゆる末期がんで
ある。抗がん剤治療を行ったが、腫瘍はさらに大きくなるばかりだった。抗がん治療の後、処方された
ビタミンCを飲むだけの在宅療法が始まった。糖尿病も患っていた谷さんは、医師と相談の上、金子氏
が販売する仏キクイモを食べ始めた。味噌汁に溶かすなどして、キクイモの粉末150gを2週間程で
摂取していった。

 谷さんはこう話す。「最初はまったくの思いつきでした。でも、糖尿病だけでも治して少しでも長く
生きたい、という欲はありました。すると、病院の検査に行くたび、がんの症状がどんどん良くなって
いったのです」

 07年6月の診断で、7つあった肺の腫瘍のうち2つが消滅したのだという。08年2月の診断では
さらに3つの腫瘍が消滅。その後一時キクイモの摂取を中断したが、イレッサ投薬等によって残る
2つの腫瘍もなくなった。がん発見から7年を経た現在も、健康的な毎日を過ごしている。「キクイモは
自然食の一種ですから副作用も心配ないし、結果的には一番、体に合っていたようで。お医者さんは
『奇跡だ』とおっしゃっていました。目に見えて体の状態が良くなっていったので、楽しみながら食べ
続けています」

■どのようながんに効果が見られるのか?
 なぜ仏キクイモの摂取ががんの改善につながるのか。衛生管理者の資格も持つ金子氏は、
本格的に仏キクイモの研究を開始した。谷さんなど、がんを患う購入者から腫瘍マーカーをはじめとした
医療データを提供してもらい、キクイモ摂取とがんの関係性を調べ始めたのだ。また09年、地元の
国立茨城大学と共同研究契約を交わし、「企業等共同研究員」として仏キクイモに含まれる成分に
関する解析研究をスタートさせた。

 茨城大学で金子氏と共同研究にあたる、農学部白岩雅和教授はこう話す。「キクイモの活性成分に
ついて、イヌリン以外のものはこれまでほとんど研究されていませんでした。イヌリン以外の成分は
どのようなものか、それはがん細胞の増殖を抑制する作用があるのかについて、成分を細分化して
調べています。現在までに、リノール酸、オレイン酸等の複数の不飽和脂肪酸が混ざっている部分に、
抗腫瘍活性が見られることが判明しています」

 どうやらがんに対する効能はあるといえるようだ。大学の研究では、成分の特定に向けた取り組みが
現在も進められている。また金子氏によると、複数の症例が集まるなかで、特に腫瘍マーカーの改善例
が顕著だったのは、「前立腺がん」「大腸がん」「肺がん」などであったという。

 前立腺がんを罹患(りかん)した後、仏キクイモの摂取を始めたという島田幸男さん(71歳・仮名)に
話を聞いた。「肺がんの手術を行い、経過も良好でしたが、今年3月、前立腺がんが見つかりました。
同1月から1日7gずつキクイモを食べていましたが、前立腺がん発覚後は、思い切って摂取量を
約10 倍以上の1日75gに増やしてみたのです」

 大量摂取(1日75g)を開始した翌月の4月、数値はいったん上昇を見せたが、その後は低下の
一途をたどり、わずか4カ月で21.8ng/dlまで数値が落ち着いたという。「1カ月後に腫瘍マーカーの
数値が上昇した時は少し不安にもなりましたが、最初はそうなると聞いてましたし、お通じがよいと
いう感触もあったのでそのまま続けてみたのです。すると、翌月からは数値が下がり、ホルモン剤の
投与も並行して始めた翌々月には、すっかり数値もよくなり一安心しているところです」未解明の
部分もあるが、仏キクイモを食べ健康を取り戻した人が多数いることは事実である。成分の特定など、
今後が注目される。

取材・文/南雲裕介
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