お隣さんが何をしていくらもらっているのか、下世話といわれようが気になってしまうのが
人情! とくに、自分の世界とは離れた職業は、いったいどれぐらいの報酬が得られるのか
見当もつかないもの。誰もが気になる職業の給料事情を徹底調査。
今日はその中でもニッチな職業の給料事情を紹介!

■おくりびとは安定した仕事
 本木雅弘主演の映画『おくりびと』で、一躍認知度が上がった納棺師という仕事。その名の
とおり、遺体を棺に納める専門家のことである。

 仕事の内容は、亡くなった人をきれいにして送りだすこと。洋服を遺族の希望に応じて
着替えさせ、顔そりや化粧をして、納棺をする。数十キロの遺体を動かす必要があるので、
体力的にも大変である。実際、納棺師には、腰痛持ちになる人が多いという。

 納棺師は葬儀会社の社員なので、給料はその会社次第だ。大手の会社の場合、平均年収は
500万〜600万円といったところ。景気には左右されないので、安定した仕事といえる。

■夏の夜を彩る職人 一人前になるまでが大変
 これからの季節、繁忙期を迎えるのが花火師。こちらも花火を製造・企画する会社に所属する
サラリーマンの場合が多い。花火会社は現在、全国に約130社ほどだ。花火師になるための
資格はとくに設けられていないが、社団法人日本煙火協会が交付しているのが
「煙火消費保安手帳」。協会会員は取得必須であり、ほとんどの花火師はこの手帳を持っている。

 年収は所属している会社次第だが、初任給は15万円程度。とはいえ、経験を積むことで、
年収1000万円を超える花火師もいるそうなので、目指しがいはありそうだ。

 しかし、仕事の厳しさは並大抵ではない。というのも、花火師の世界には「玉貼り3年、
星掛け5年」という言葉がある。玉貼りは花火が破裂したときに真球の形にするための最後の
工程で、星掛けは花火が破裂したときに光る星をつくる作業のこと。少なく見積もっても、
一人前の花火師になるまでは10年以上の修業が必要とされているのだ。

■万引きGメンは成果に応じて給料アップ
 私服で店舗内を見回り、万引き犯を捕まえるのが俗にいう「万引きGメン」。彼らは、
正確には保安員などと呼ばれる。客になりきり店内を巡回し、怪しい人がいないかどうかを
チェックしているのだ。

 万引きGメンは、スーパーにいるからといってその店の職員というわけではない。籍は
警備会社にあり、そこから各地に派遣される。よって、給料はその警備会社によって異なる。
ある万引きGメンの場合、最初は手取りで月16万円程度だったが、万引き犯を捕まえて
いくことで給料がアップし、年収400万円になったという。なお、万引き犯ではない人を
引っ張ってしまった場合、罰金1万円を課している会社もあるらしい。

取材・文/オフィス三銃士、金野和子、佐倉由美子、高橋久美子、筒井健二

職業
<ニッチな職業の給料>