熱烈な鉄道ファンのことを「鉄ちゃん」というが、最近「空美(そらみ)ちゃん」なる言葉を聞くことが
多くなった。航空ファンの女性たちのことで、この空美ちゃんを呼び込んで地域振興を図っている
のが、日本の空の玄関である成田空港を抱える千葉県成田市だ。 

 羽田空港の国際化に危機感を抱いた成田市役所、成田国際空港、地元経済界の有志10人が
集まり、2010年7月にボランティア組織である「成田空援隊」を結成。新しいグルメの開発、
ロケ地の誘致などを行い、その一つに空港の撮影会があった。参加者の大半は熱心な男性の
航空ファンだったのだが、なかには若い女性の姿も見受けられた。 

 そこに注目したのが成田空援隊の最高顧問を務める成田市の片山敏宏副市長で、「せっかく
なので、女性限定で撮影会を開催してみてはと考えた。そして、キヤノンが主催するEOS学園を
通して昨年11月に20人限定で募集したところ、北海道や大阪の方を含めて40人もの応募が
あって驚いた」という。 

 当日は、これまで非公開だった日本航空の格納庫での撮影や、滑走路に隣接したマロウド
インターナショナルホテル成田からの撮影Monthlyなど、普段入れないスポットに案内。
お目当ての航空機が離発着するたびに、空美ちゃんたちはカメラのシャッターを切った。

 「空美ちゃんたちは、メカにこだわる男性ファンと違い、航空機のデザインやカラーリングに
“萌え”を感じているようだ。特に人気があるのがKLMオランダ航空やエア・タヒチ・ヌイなどだ」と
片山副社長は話す。

 国際化したとはいえ、羽田に乗り入れている航空会社の数は成田のそれを下回る。羽田では
物足りない空美ちゃんたちは成田を目指すことになる。 EOS学園では今後も空美ちゃん向けの
講座を定期的に開催する予定であり、新たな空美ちゃんを生み出していくことになりそうだ。
彼女たちをバックアップする成田空援隊では、さらなる成田の魅力発見に力を入れている。