日本初の猫つきマンションがあるというので、大いに興味がわいた。
マンションに猫がゴロゴロしているのかな? いろんな妄想がわく。 

 今回見に行ったのは文京区春日の「伝通院チェリーマンション」という物件だ。出迎えてくれたのは、
マンションの経営管理をしている「株式会社 和居」社長の荒川友美子さん。そもそもこれは荒川さんの
猫好きが高じて始まったらしい。

 システムとしては、通常の賃貸マンションの契約と、猫を飼う場合は面接をして飼い主としての
適性を見る。そして大塚にある、捨て猫や迷い猫を保護・管理する団体「NPO法人 東京キャット
ガーディアン(TCG)」にいる猫ちゃんを長期で無料レンタルする。

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 解約して家を出て行くときはそのまま猫の里親になってもいいし、次の環境で猫を飼えないならTCG
に戻すことも可能(できれば連れていってあげてくださいね)。 実際にお部屋を見させていただいたが、
猫用のステップが取り付けられていて、上部には壁穴もあり、どこでも好きなところを行き来できる。

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 よく考えてますな。 次は猫のいる「TCG」を見に行く。そこには適切に保護・管理された猫が
数十匹おり、24時間体制で運営、飼い主相談もしている。 そこから好きな猫を選べるが、
代表の山本葉子さんによる審査がある。

 まあ猫に対する愛情があれば大丈夫なのかなと。 これは猫にも猫を飼いたい人にも非常に
都合のいいシステムで、猫好きオーナーと保護団体の協力で実現した夢のコラボだ。マンションに
住人の喜ぶ付加価値をつけるのは時代の流れだし、このプロジェクトはもっと普及するでしょう。


◆月刊宝島 連載「木村和久のトレンドをゆく」より
木村和久・・・(きむら かずひさ)コラムニスト&トレンドウォッチャー。
明治学院大学卒業後、『平成ノ歩キ方』を著してベストセラーに。『キムラ総研』など著書多数。