世間を賑わしたオセロ中島騒動。昔から「オンナは占い好き」というのは定説だ。
しかし、“占い依存症”は本当に女性のみの傾向なのだろうか。
じつは男女問わずアラフォー世代にその危険は潜んでいるという。

◆「弱い人」だけでなく誰しも可能性がある

 支配されやすい、つけ込まれやすいタイプというのはもちろん存在する。
下図に示したチェックリストにあるように、普段から従うのが楽と考えている人だ。 
とはいえ、マインドコントロールされる人は皆、もともとの性格に原因があるというのも大きな誤解だ。

【あなたは大丈夫?「支配されやすい人」チェックリスト】
普段の何気ない行動を振り返ってみるとじつは心当たりがあるかも…。
以下の項目に多く該当する人は気をつけよう。

□「今日のランチ」は相手に決めてもらう方が楽
□雑誌で見たとおり、モデルと同じ服を着てしまう
□動物占いや血液型占いで自分を分類してもらうと安心
□上司に言われたことは鵜う呑のみにしがち
□噂を信じてしまう。震災時には買いだめに走った!


 「体調が日々変化するように、誰であれ常にベストな気持ちの状態でいるわけではない」と明治大学講師の関氏はいう。自分で解決できない困難にあい、いわば「パニック状態」に陥っているときこそが、他者からの言葉を受け入れやすい状況である。つまり、持って生まれた性格だけでなく、どんな状況に置かれているかも大きく影響する。 

 誰に打ち明ければよいのかもわからない深刻な悩みを抱えがちなアラフォー世代。若いときよりも経験豊富となった彼ら彼女らが、占い師にハマりやすいのは、そうした状況に陥っていることが多いからといえる。 自分で解決できない問題を抱えている人が、「頭が真っ白になっている」状態で、「命令をしてくれる」相手を受け入れてしまうようになると、あとは薬を打ち続ける人のように、命令を聞き続けてさえいれば生活ができることに「安心感」を覚えてしまうという。こうなると、あとは破滅の道へまっしぐらなのだ。

◆その先は破滅!落ちていかないためには

 マインドコントロール下の人がそこから抜け出す方法は、十中八九カウンセリングを行う以外に方法はない。とはいえ、悪徳カリスマたちは、それをお見通しだから先手を打ってくる。

 「誰にも会わせず、情報をシャットアウトする」ことで、判断基準を鈍らせるのだ。 つまり、当事者は判断力をなくすのではなく、判断する比較対象がないから、自分がおかしいとは思わない。支配下から抜けることはできず、結局「金銭的に破滅したとき」しか、救い出されない。カルトや宗教なども、その過ちに“気づく”のではなく、経済的に破綻したり体力的に活動を続けられなくなって脱会する人が少なくない。 

 景気低迷のため、悪徳業者が客から簡単に引き出せる金額も減っている近年、より高度なテクニックでだまそうとする人たちが存在する。アラフォー女性同様、山積する問題を抱えて苦悩する管理職の男性も怪しく近づく影には気をつけなくてはいけない。 転落のスタートは「知人の紹介の占い師」といった小さなきっかけがほとんど。「良いことは信じるが、悪いことは気にしない」という、程よい加減を保つ意思が大切だ。