地震発生時、またその直後は、物理的な被害を避ける意識を高めること。ものが落ちたり、崩れてくる危険がある空間のなかで、少しでも安全な場所をみつけられれば、被害リスクを下げることができる。

揺れの性質上、直下型地震はすべての建物、構造物に影響を与える。強度的に少しでも不安がある場所はできるだけ避けるというのが基本的な考え方だ。どこでなにをやっているときに地震が来るのか分からないのだから。

P29高速道路

■高速道路
阪神大震災での橋脚倒壊の印象が強いが、その場合は打つ手がない。むしろパニックを起こしたクルマ同士の追突が現実的なリスク。ハザードランプを点滅させ、ゆっくりと落ち着いて道路左側に寄せて停止させる。ラジオで被害状況を確認し、余震がおさまってから移動。高速道路の直下を走っている場合は、念のためそこから離れる想定もしておく。


P29高層ビル

■高層ビル
最近の高層ビルは、制震システム、免震システムを有したものが多く、倒壊などの壊滅的な打撃は受けないとされている。ただ、長周期地震動の場合は、長く大きな揺れが生じるため、体調を崩す人もでる。地震が起きた際には、被害を受けないために、ガラス窓や重量のあるロッカーなどからは素早く離れることを心がける。


P29駅のホーム

■駅のホーム
揺れでバランスを崩したり、周囲の人がよろけてぶつかってくることで線路へ転落しないように気をつけよう。常日頃から電車を待つ先頭には立たない方が無難だろう。揺れを感じたらその場にしゃがみ、ベンチや柱につかまって、すみやかにホーム中央に移動すること。駅舎が古い場合があるため、落下物への注意が必要だ。


P29デパート

■デパート
家具売場、電気機器売場など、重量物があるフロアでは危険な場所もあるため、エレベーター前などの広いスペースに移動すること。火災発生時は避難誘導に従う。大群衆が一箇所に集まる“ボトルネック”には気をつけたい。デパートの場合、出入り口と階段がそれにあたる。


これまでに経験したことがない猗麁常的な出来事〞に直面した場合、人間の判断力は大幅に低下する。普段意識していないことを、いざというときに実践できるはずがない。地震とは非日常のもの。日々の生活から非日常のなかの日常を意識して、備えを怠らないことが肝要だ。